高卒・偏差値40以下でも英語が話せるようになる方法①~心構え~

久山 絵里

久山 絵里

2025.07.05
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久山さんは株式会社フレンズ英会話の代表を務めています。高校卒業後、印刷工場で勤務していたところから、人生を変えるべく英語力ゼロの26歳のときに、オーストラリア一周一人旅を経験されました。帰国後、大手英会話教室の勤務を経て30歳で「フレンズ英会話」を起業しました。そんな久山さんが英会話を習得する方法について書かれたコラム連載の第1弾です。

大阪で英語教室を起業して16年目の私、周りに聞かれる質問の多くは「英語の勉強法」。でも、この業界ではかなり珍しい経歴の私…「英語は中高生時代ずっと赤点で大嫌い、18で工場就職、海外を旅こそはしたものの、留学として勉強しに行った経験なし」と言うとだいたい驚かれ、より疑問に思われます。「いったいどうやって話せるように?」と。今はスマホやオンラインの普及で情報ややり方が増えたから、余計に勉強法について混乱している方が多くいるように思います。

では早速、私なりの回答「英語が話せるようになるためには」第一回目の今回は「心構え」について話をします。 

「コツ」よりも「努力」

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えー、そんなん知ってるねん、そんなこと聞きたいんちゃうねん、コツとかおすすめの教材とかアプリとか、そんなんが知りたいねん…という心の声が聞こえてくるのは分かっています(笑) 

でもですよ、一番肝心なのは「努力」です。

どんな良いアプリがあろうが、コツがあろうが、努力は絶対に不可欠。しかもそれは、かなりの長期間。それを忘れていては、絶対に英語が話せるようにはなりません。私の場合は特に英語が全くできなかったので、圧倒的な努力をせねば、人並にすらなれないと思っていました。

でも、それこそスマホがあるから、何か早く習得する方法はあるのでは…と思ってしまう気持ちも分かります。ネット上には「英語力爆上げのコツ」なんていうキャッチーなタイトルの記事がいっぱいありそうですが…そんなコツがあるなら、私が教えて欲しいですよ。つまり、残念ながらラクして習得するようなコツはない、ということです。

ところで、そんなキャッチーなタイトルの代表的な「3カ月でペラペラ」という謳い文句に、なぜ日本人は反応してしまうのでしょうか。それは「中学から高校、大学、そして社会人になっても、いくら勉強しても全然しゃべれるようにならないからこそ、なんとかして習得したい思いがあって、だからこんな広告に目が留まる」のではないでしょうか。でも、たとえ海外で生活しても、3カ月ではペラペラにはなりません! 1日6時間ものマンツーマン授業を行うフィリピン留学でも、ペラペラには届かないと思います。

なぜ中学からずっと勉強しているのに、日本人は話せるようにならないのか

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簡単です。話す練習を全くしていないから。以上。ということは、話せば上達するんですが、話す場所が、日本には足りないですよね。

他人の「勉強してきた時間」は参考にならない

さて、そんな「話す」を圧倒的にこなし英語がペラペラになった人に、どれほどの努力をしたかを聞いてみたことはありますか? きっとその方々は、こんな風に答えるのではと思います。私もきっと、こう答えます。

「いやぁ、そんなでもないですよ。他にめっちゃ勉強してる人はいっぱいいますし。え、英語始めてどれぐらい経ったかって? うーん、20年かな。でも子どもができてからは正直全然勉強できてないし」

この話、全然参考にならないですよね!すみません(笑)

たとえば「1000時間やったよ」とか「この本を破れるまでやったよ!」みたいな、もっと具体的な話が聞きたいのではないでしょうか。数字に置き換えることで、曖昧さが少し減りますから。

また、英語を習得するには2500時間~4000時間必要とよく言われます。せっかく少しは参考にできる「数字」が出てきたとしても、実はこれも全然当てにならないんですよね。その2500時間を「どうやったか」は人それぞれなんですから。さっき申し上げた「話せるようになりたいなら話す練習を」を1000時間やった人と、座学を1000時間やった人では、会話力は違います。また「1年勉強しました」と言っても、人によってその時間は違うはず。1日の中で1時間勉強した人と1日2時間勉強したという人では2倍の差が出ます。1週間に1度でも「1年継続しましたよ」と言っているかもしれない。さらに、1年と言っても、留学したという人の実力はまた違うし、同じ海外に住んでいたといっても、大半を日本人と過ごし日本語で生活していたという人は、大きな差が出ます。

とにかく人の英語の経験っていうものは当てにならないのです、残念ながら。

まとめ

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英語を話せるようになりたいなら、他人の話は「ふーん」程度にして、夢の特急列車は存在しないことを理解し、地道な努力を継続すると心得て、圧倒的な話す練習が必要。

次回は「どうやって勉強するか」の方法をお話しますね。

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