大阪プロレスを日本一に!プロレスラー社長・ゼウスが描くビジョン
大阪プロレスでプロレスラー『ゼウス』として活躍し、大阪プロレス王座を獲得した経歴をもつ大林賢将(おおばやしけんしょう)さん。その後は大阪プロレスのオーナー兼社長に就任。大阪プロレスを日本一のエンターテイメントにするために活動している大林さんに、プロレスとの出会いや今後の展望について伺いました。
筋トレ一筋のボディビルダーからプロレスラーに
子どもの頃、テレビで放送されていたプロレスを観て、プロレスラーに憧れていました。5、6歳の時は粘土細工を作るのが好きで、格闘技をやりたいと言い出すようなタイプではありません。小学校に入ってからやんちゃになり、よく友達とケンカをしていました。中学校になると、いわゆる不良になりましたね。ずっと格闘技が好きで強くなりたいと思い、小学校の低学年時から腕立てやダンベルで筋トレをしていました。
高校中退後、強くなりたいという一心で体を鍛え続けて、ボディービルの道へ。私はひとつ何かを始めると没頭する性格です。その性格が高じて、ボディービルの大阪大会でチャンピオンになりました。それをきっかけにテレビに出演した経験もあります。
その後、大阪プロレスからプロレスラーにならないかとお声がかかりました。しかし、その当時はボディビルの世界チャンピオンを目指していたので、大阪プロレスの誘いを断っているんです。
ある時、トレーニング中に大胸筋断裂のけがをしてしまいました。仕事では工場勤務やゴミ収集などもしましたがなかなか続きません。好きなこと以外はやるのが苦手なんでしょうね。自分の好きな筋トレを活かせる仕事がしたいと思い、大阪プロレスの試験を受けて見事に受かりプロレスラーとしての人生が始まりました。
「チャンピオンになる」という強い思いが原動力
大阪プロレスに入った時は絶対にトップになってやると決意していました。当時は、所属していたどのプロレスラーよりも自分の方が強いはずだと、かなり調子に乗っていましたね(笑)
大阪プロレスは地元に密着した団体なので、ファンの方からもとても愛されています。選手とファンの距離が近いんですよ。2014年に大阪プロレスは一度解散しています。選手もファンの方も悲しみに暮れていました。その時に私は、ファンの方と必ず大阪プロレスをまた立ち上げると約束したんです。
大阪プロレス解散後はご縁があって全日本プロレスに入団し、2018年に三冠王者まで登り詰め、2020年にチャンピオンカーニバルで優勝しました。キツイと思うことは何度もありましたが、「どうしてもチャンピオンになりたい」という強い思いが優勝に導いてくれたと思います。
大阪プロレスを日本一にするために
2021年に大阪プロレス株式会社の代表となり、2022年に大阪プロレスを再度立ち上げました。その時はニュースにも取り上げられるなどかなり話題になりましたが、そこからが勝負です。
「何のために会社を経営しているのか」をいつも考えています。大金を稼いで高級車に乗ったり、ブランド品を身に付けたりして裕福な暮らしをしたいということではありません。大阪プロレスを通じて、ファンの方と選手を幸せにしていくことが私のやるべきことです。
大阪プロレスを観て、たくさんの方に喜んでもらえる人気団体にするという信念がブレてはいけません。良い信念を持って取り組んでいれば、必ず自分の理想は達成できると思っています。良い心を持っていたら大きな目標も達成できるはずです。大阪プロレスを日本一のプロレス団体にするために、信念を持って突き進んでいきます。
直近で目指しているのは、2025年の大阪万博で大阪プロレスを開催することです。もう打ち合わせが始まっていますが、どのように試合を行うのか考えています。その後、2030年に大阪でIR(カジノを含む統合型リゾート)の開業が決まっています。IRに大阪プロレスの本拠地でありながら、ボクシングやお笑いライブなどで使えるエンターテイメント施設をつくるのがビジョンです。