

伊勢谷 友介
Iseya Yusuke
俳優、映画監督、アーティスト、実業家
─ ワクセルの面白いところを教えてください。
人間は1人で社会を作れません。それは仕事も然り。
そのハブとして人の輪を大きくしながら、活動の集合点を増産出来ることは、社会に対して大変有意義だなと思っています。
─ こだわりの仕事アイテムを教えてください。
僕にはアイテムはないかもしれない。
俳優以外の仕事については、常に他のプロとの協業になるので、アイテムを敢えて言うならば、そのプロフェッショナルな方々や新たなチャレンジャーが、僕にとってのこだわりのアイテムならぬ、こだわりのチームです。
─ これだけは譲れないものは?
仕事では得られない「幸せ」を得るための時間を自分に持つ事。
人間の生命を維持していくところに、健康維持、経済活動だけではなく、本能的な幸せ(脳内物質)を分泌出来る時間を作ることかな。
─ これから目指したいことを教えてください。
これまで私は、「人類の進化と社会の成長」を、自分の命を使い切る目的としてきました。
そのビジョンの具現化の象徴として、資本主義社会における「株式会社」という器を選び、時間と労力を投じて活動してきました。
自分の幸せを犠牲にしてでも未来を変えたい──そういう覚悟で歩んできた日々でした。
けれど今は、『自分が本能的に幸せを感じる時間』も、同じくらい大切にしたいと思っています。
ここで言う幸せとは、思考の上の満足ではなく、脳内物質が分泌されるような心身の充足です。
その上で私は『Happy Sauce』というブランドを通じて、哲学的な問いや人類の未来を探る強烈なメッセージを、商品というかたちを借りて『作品』として社会に投げかけていきたいと考えています。
この活動は『現代美術』の再定義でもあります。
アートの語源はラテン語の“ars”やギリシャ語の“technē”であり、いずれも「技術」を意味します。
技術とは、本来、制度や生活、そして人間の生き方そのものを変える力を持ったもの。
それが今や、アート作品はマーケットでの資産運用対象として消費されている。
私はそこに疑問を抱き、『生活を変える思想』としてのアートをもう一度社会に接続したいと考えています。
AIが急速に台頭する時代、人間よりも多くの情報を処理し、より論理的な判断ができるAIが、エネルギー管理やコスト計算といった分野では既に人間を超えてきています。
しかし、AIには『未来のビジョン』がありません。
だからこそ、私たち人類が「どんな未来を望むか」を描き、そのビジョンをAIにプログラムしていく必要があります。
『未来を創るのは、人類のビジョン』です。
そのビジョンを持てる人間を増やすこと、それこそが今、人類に必要な成長だと確信しています。
今期のメッセージは『資本主義の奴隷』。
そして次に掲げるのは、『神の目線』です。
ここで言う『神』とは、信仰の有無にかかわらず誰もが知る概念です。
世界をつくった存在として、あるいは喧嘩する兄弟を叱る親のように、私たち人類を見下ろす視点。
もしあなたが神だったら──同じ種族同士が奪い合い、殺し合っている今の世界を、どう見るでしょうか?
この『俯瞰の視点』を持てば、国家や民族が優位を競い合い、争い続けることの愚かさが見えてくるはずです。
私はそんな気づきを、国内外問わず一人でも多くの人に届けたいと願っています。
まずは、私が得意とするファッションの分野から活動を広げていきます。
そして将来的には、トイレットペーパーやゴミ袋のような身近な生活用品にもメッセージを載せていきます。
最終的には、哲学と思想が溶け込んだ商品が並ぶ『スーパーマーケット』のような場を作ることが目標です。
ここでの『スーパーマーケット』とは比喩でありながらも、人々の生活に寄り添うリアルな場として存在します。
アートや思想が『特別な人のもの』ではなく、『普通の人々の生活の中に自然と浸透していく』ように。
それが私の思い描く、未来のアートのあり方です。
すべては、『人類の存続のために』。
この想いは、REBIRTH PROJECT時代から今も何一つ変わっていません。
これからの挑戦に、ぜひあなたの力を貸してください。
ともに、新しい未来をつくっていきましょう。

出身地:
東京都
経歴:
1976年、東京都生まれ。 東京藝術大学美術学部修士課程修了。
1996年にモデルとして活動、その後、1998年より俳優として活動。
2002年、初監督作品『カクト』公開。
2009年、様々な才能を持ったアーティスト・プロデューサーが集結し、「人類が地球に生き残るために」をテーマに、新たな価値とモノの創造、社会貢献活動を行う株式会社リバースプロジェクトを設立。等、モデル、俳優、監督、実業家として幅広く活動。
最近では、アパレル、ジュエリーをはじめ、様々なデザイン、企画、制作をするなどアーティスト活動を通して、多様な表現活動に取り組んでいる。
代表作・主な実績:
映画『ワンダフルライフ』(2009)※初主演作品
映画『カクト』(2002)※初監督作品
映画『ペナルティループ』(2024)※最新出演作品