商品が躍るステージをつくる町工場
「作るだけ」企業を「売れる」企業に変えた不屈のアーティスト理論
物語の舞台は、「水栓バルブ発祥の地、岐阜県山県市美山地区」。
大手水栓バルブメーカーの孫請企業だった田中金属製作所を事業承継した、著者である現社長・田中和広は、「自分たちで値決めをする企業になりたい」「孫請企業から脱却したい」「メーカーとして独り立ちしたい」という、日本全国の町工場が必ず一度は抱く夢を、努力と才能でひとつずつ叶えていきます。
ところが順風満帆に思えた事業は、思いもよらぬ二つの大トラブルによって急転直下。8000万円の債務超過に陥り、いつ倒産してもおかしくないところまで追い詰められてしまいます。
そんな奈落の底で田中社長が見出したのは、町工場は「良いモノを作る」だけではなく「良いモノを伝え」「売らなければならない」という真理でした。
そしてそれを実践するために編み出したのが、町工場を「路上演奏するアーティストの卵」にたとえる「アーティスト理論」です。
本書は、著者・田中和広と田中金属製作所社員が、倒産寸前の崖っぷちで、25万本を売り上げた起死回生のヒット商品「マイクロナノバブルシャワーヘッド」を生んだ開発と営業秘話、その活動を支えた「アーティスト理論」の真髄、大ヒットのきっかけとなったテレビ東京『ガイアの夜明け』出演裏話、さらには、志を同じくする全国の町工場の商品を自分たちのノウハウを使って発信すべく設立した会社「ウォーター・コネクト」の活動までを、詳しく述べる1冊です。
著者をもっと知りたい方はこちら